2022.07.13
正しい補聴器選び ♯14「よい補聴器販売店・補聴器の選び方」
補聴器は家電のように購入したらそれでおしまいというわけではありません。販売店の良し悪しが今後の補聴器ライフを左右することになります。
よい補聴器販売店・補聴器を探すための具体的な方法とは?
補聴器は管理医療機器ですが、ある一定の資格があれば誰でも販売できます。そのためわが国では沢山の補聴器販売店があり、信頼できる販売店をみつけるのはなかなか骨が折れます。そこで次のような販売店を選んでください。
1、耳鼻咽喉科の補聴器相談医から紹介してもらう。
優良補聴器店を紹介してもらえる。補聴器店の中には知識や技術が未熟な販売店や売り上重視の販売店が存在します。耳鼻咽喉科の補聴器相談医はその地域の優良な補聴器店と連携しています。問題のある販売店を紹介して患者様からクレームがきても困りますので優良な販売店を紹介してくれます。
2、認定補聴器専門店を選びましょう。
補聴器を販売している店は2022年現在7600店以上あるとされています。当然そのレベルは千差万別です。そこで、補聴器の相談・購入をする際はその販売店が「認定補聴器専門店」であるかをチェックしましょう。認定補聴器専門店は、公益財団テクノエイド協会によって4年がかりの講習入を受けて試験に合格した「認定補聴器技能者」が常勤していること、及び定められた施設基準を満たしていること、耳鼻咽喉科の補聴器相談医と連携していることが条件に、店舗ごとに厳重な審査を受けて認定される補聴器のプロショップです。
現在の補聴器をめぐる状況は、主要な組織として「補聴器販工業会」と「補聴器販売店協会」、「補聴器技能者協会」があります。それぞれ補聴器の製作、販売、技能者にかかわり、よりよい補聴器を適切に提供することを目的にしています。しかし、すべての補聴器販売店の店員が認定補聴器技能者になっているわけではなく、中には十分な知識のない人が販売に携わっている場合もあります。また、現在認定補聴器専門店に認定されている店は全国で約790店と全体の1割ほとしかありません。以前に比べ補聴器をめぐる環境は整ってきたとはいえ、まだまだ十分とはいえません。補聴器の相談・購入は認定補聴器技能者が常勤する認定補聴器専門店をお勧めいたします。
※認定補聴器専門店には下記のような承認プレートが掲げられています。
3、実際の使っている人から情報を得ましょう。
補聴器店の評判は実際に購入して使っている人に聞くのが一番です。顧客の対応が親切・丁寧だったか、買う前のアドバイスが適切だったか、購入してからのアフターケアがどうだったかを教えてもらうことは、何よりも良い情報となります。
4、通信販売はお勧めできません。
通信販売でも補聴器の許可を受けたものが売れれています。通信販売の補聴器は安価なものが多いですが、補聴器は原則としてその人の聴力に合わせて調整が必要です。入れ歯や義足を通信販売で購入する人はいません。補聴器を通信販売で購入するというのはそれと同じようなものです。試聴や返品の期間が設けられていても、時間がたつと不具合がでてしまうこともあるます。故障や修理の際には誰が責任をもって対応してくれるのでしょうか。
さらに通信販売の補聴器や集音器には品質や安全性に問題があるものもあります。国民生活センターの調査でも問題が多いと報告されています。
補聴器販売店にもずいぶん価格をおさえて商品はあります。購入して使っているうちに何か問題があった場合には、補聴器販売店がきちんと相談に乗って対応してくれますので、補聴器販売店で購入することをお勧めいたします。
5、補聴器と集音器の違いを理解しましょう。
通信販売の広告などを見ていると、「集音器」とあるものと「補聴器」と表示したものがあることに気がつくはずです。これらは補聴器は医療機器として承認を得たもので集音器や助聴器は得ていないものという分け方ができます。
医療機器の承認を得るためには、さまざまなデータを提出する必要があり、とても労力と時間がかかります。集音器や助聴器はそれをせず、「音響機器」として販売しています。補聴器のようなチェックもされていないため、性能や安全性に問題があるものもあります。
通信販売の補聴器や集音器はほとんどが「軽度難聴者用」です。そのため使ってみたものの効果が得られず、「補聴器は役に立たない」と判断されてしまうことが心配です。それは正しい評価とはいえないからです。
以上がよい補聴器販売店・補聴器を探すための方法です。
【国民生活センターの報告とアドバイス】
行政法人国民生活センターが平成19年9月に「通信販売の補聴器の安全性や補聴効果」について調査し報告しています。通信販売で売られている補聴器と集音器について調査をし、10銘柄のうち安全性に問題のあるもの9銘柄、十分な補聴効果が得られないもの3銘柄、そして8銘柄はすでに補聴器を使用しているモニターが試して十分な聞こえが得られず、3銘柄では電池の消耗が異常に早かったと検証されています。
消費者には、①フィッティング(調整)を受けて補聴器を購入するよう。②補聴器を購入する際は業界の認定制度の下で一定の基準を満たした販売店で購入するよう、③難聴者は集音器等を使用しないようにしよう、とアドバイスしています。
なお、このレポートは平成25年4月に、このままの内容で更新されました。
さらに平成26年度には、年々補聴器に関する相談件数が増えてきていることから、国民生活センターより『「高い」、「期待したほど聞こえない」あなたの補聴器選びが大丈夫ですか?』のタイトルで情報発表がされていあます。そのなかで消費者へのアドバイスとして以下の提唱がされています。
①補聴器を購入する前に専門医に相談すること。
②補聴器について情報を収集するとともに、専門的な設備や専門知識・技術を持った者がいる販売店で購入すること。
③耳の聞こえが十分でない高齢者の補聴器の契約にはまわりの協力が必要。
④トラブルになった場合など、最寄の消費生活センターへ相談すること。
「通信販売の補聴器の安全性や補聴効果」
↓下記リンク先参照
https://maroon.way-nifty.com/welfare/files/tsuuhan_hochouki.pdf
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