2020.04.13
正しい補聴器選び♯6「難聴を予防しよう」
難聴になってしまったら補聴器が必要ですが難聴にならないこと、進行させないことも大切です。
難聴の予防
聞こえは加齢とともにすこしずつ悪くなっていきます。体質的なものもありやむを得ないところもありますが、予防できる難聴もあります。
まずは騒音による難聴です。大きな音を聞くと内耳の音を感じる有毛細胞にダメージが一時的に起こります(一過性音響障害)。非常に大きな音でこの細胞が完全に破壊されてしまうともう回復はできないのですが、ある程度までなら修復が可能です。けれどもこのダメージを繰り返し受けると次第に回復不可能な難聴となってしまいます(永久的音響障害)。音が大きくなるにつれ聞いていていても安全な時間は短くなり、爆発音などでは一瞬で聞こえなくなってしまいます。1m離れた会話が聞きにくいような騒音は要注意です。耳栓を考慮してください。
●コンサートでは耳栓を
ロックコンサートなどではスピーカーの近くの席では安全なレベルを超える大きさの音が出ていることがあります。音楽用の音質を損なわないで音を小さくする耳栓もあります。最近ではコンサート会場で販売されていることもあるようです。耳栓をしていても失礼ではありません。
音響耳栓の1つ(Ethymotic Reserch社 ER-20)
●イヤホンには気を付ける
イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くときには周りへの気兼ねがないため音を大きくしてしまいがちです。イヤホンを使用することが悪いもではなく、音の大きさが問題なのです。音量にはきを付けてください。
●メタボにはご用心
加齢性の難聴は体質的なものもありますが身体全般の健康状態も深く関係しています。有酸素運動をしていると難聴になりにくいとの報告もあります。
では、加齢性の難聴を防ぐことはできないのでしょうか?ある調査では、最近の高齢者のほうが以前に比べて聴力がよいという報告もされています。これは、一般的な健康状態の改善が寿命や聴力に影響しているのでしょう。
加齢性の難聴を予防するには、耳への血管を健康に保つことが大切です。そのために、血圧、血糖、コレステロールなどの管理を適切に行うことや適度な運動、野菜とタンパク質の多い食事をとるよう心がけましょう。音響による障害を起こさないために大きな音を避けることも必要です。
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